歴史的建造物×テクノロジー「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」を4月25日より公開!

コラム

公益財団法人東京都歴史文化財団が運営する「江戸東京たてもの園」(東京都小金井市)は4月25日、鑑賞支援Webアプリケーション「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」をリリースします。
学芸員と園内を巡るような歴史的建造物のみどころ解説をはじめ、現在地を表示するマップモードや歴史的建造物の古写真や昔の道具を開設するARモードを搭載しています。
これに伴い、3月27日に江戸東京たてもの園内にある子宝湯にて「復元建造物を観察す―建築×テクノロジー」トークイベントが行われました。

■アプリ開発の背景■

園内には江戸時代に建てられたかやぶき屋根の農家や、著名な建築家が設計した住宅、下町の商店建築など30棟の歴史的建造物が集積。
レトロな街並みを散策しているような体験が味わえます。
しかし広大な敷地ゆえ、これまで「どのような順番で回ったらよいか」「時間がないのでみどころだけ知りたい」などの来園者からの意見や要望があり、東京都が推進する「TOKYOスマート・カルチャー・プロジェクト」の一環として、鑑賞支援Webアプリケーション「江戸東京たてもの園鑑賞ナビ」を開発。
本アプリの活用を通じて、来園者の利便性の向上に繋げるとともに、より幅広い世代が歴史的建造物に対し興味を抱き、理解を深めるきっかけを提供します。

本アプリの開発を手掛けた株式会社DNPコミュニケーションデザインの佐藤凌也氏と江戸東京たてもの園学芸員の生田氏が登壇し、開発背景や活用方法をはじめ、今後の展開を語りました。
園内にある30棟の歴史的建造物のみどころ解説機能をはじめ、AI音声でのガイド機能、GPS機能で園内目的地や現在地を表示するマップモードを備えており、さらに園内の6か所でARモードを起動すると、移築前の様子を写した古写真や、昔の道具の使い方を解説する動画を見ることができる、と紹介。
佐藤氏は「オススメの機能はみどころ解説。学芸員の方々がここは見てほしいと薦めるポイントをピックアップしているので、普段気にしていない箇所もみどころ解説の情報によってさらに建造物に興味を持って楽しんでいただけるのではないか」と話しました。

アプリの特徴

本アプリは、インストールの必要がないブラウザ上で動作するWebアプリケーションを採用。
お手持ちのスマートフォンで二次元コードまたは公式ホームページから簡単にアクセスするだけで利用でき、シンプルなデザイン・機能に重きを置き、幅広い層が安全かつ気軽に利用できるように設計されています。
英語モードへの切り替えも可能で、海外からの来園者も使用可能。
各歴史的建造物の解説画面に加え、マップモードとARモードから構成されています。

江戸東京たてもの園について

東京の歴史を振り返ると、江戸の昔から火災・水災・震災・戦災などにより、多くの貴重な歴史的建造物が失われてきました。
現在もまた社会・経済の変動に伴って、文化遺産が失われつつあります。
東京都は1993年に東京都江戸東京博物館(東京都墨田区)の分館として、敷地面積7haを擁する「江戸東京たてもの園」を開設しました。
現地保存が不可能な文化的価値の高い歴史的建造物を移築し、復元・保存・展示するとともに、貴重な文化遺産として次代に継承することを目指しています。
2023年には来園者数700万人を達成。コロナ禍を経て海外からの来園者も増えています。

江戸時代から昭和初期までの様々な建築物が展示されているので、一歩足を踏み入れたらタイムスリップしたかのような気分を味わえます。
30棟すべて見学すると2時間以上はかかるので、たてもの園ナビを使って一押しのみどころを知るなど見学のアシストとしてお試しくださいね!

サービス開始日:2024年4月25予定(iOS、Android対応)

公式HP