「ばらまき」から「届ける」へ──DMの常識を変える新時代のソリューション

コラム

ラクスルの新サービス「パーソナライズDM」は、顧客の属性や購買履歴、Web上の行動履歴などをもとに、DMの内容・デザイン・送付タイミングを一人ひとりに合わせて最適化できるダイレクトメールサービスです。
DMごとに固有のQRコードが付与され、誰が・いつ・どの内容に反応したかをリアルタイムで把握可能。
反応があった顧客に対して、営業担当者が即座にフォローを行うなど、マーケティングから営業へのスムーズな連携も実現できます。
「これまでDMは“ばらまくもの”という前提がありましたが、これからは“届けたくなる体験”が重要になる」と語るのは、ラクスル株式会社 執行役員・木下治紀氏。
DMの受注・制作・印刷に加えて、マーケティングや営業成果まで一貫してサポートする新しいフレームの誕生を強調しました。

各業界トップランナーが語る「紙×データ」の可能性

【1】ラクスル株式会社・木下治紀氏(Marketing & Business Supply統括部 統括部長)

印刷領域での豊富なノウハウと、デジタルマーケティングとの融合を背景に、エンタープライズ領域への拡大を進める同氏は「パーソナライズDMによって“開封率0.5〜1%”の時代から“76.3%”を実現する時代へ」と、サービスのポテンシャルを数字で語りました。
「一人ひとりに届く、思いやりあるコミュニケーションを紙のDMから届けたい。DMが“嬉しいもの”に変わる未来をつくる」と、サービスへの想いを語りました。

【2】トレジャーデータ株式会社 CMO・宮野淳子氏

CDP(カスタマーデータプラットフォーム)領域を牽引するTreasure Dataは、今回のサービスでデータ基盤として連携。
宮野氏は「オンラインとオフラインが分断されていた顧客体験を、CDPによって一貫性あるものに変えられる」と語り、紙DMでも“行動データに基づいたパーソナライズ”が可能であることを強調しました。
さらに「DMはもはや印刷物ではなく、CX(顧客体験)を届ける“チャネルの一つ”として再定義されていく」と語ったのが印象的でした。

【3】株式会社Sales Marker 代表取締役社長・小笠原羽恭氏

AIを活用したインテントセールス支援に取り組むSales Markerは、興味・関心が高まっている顧客を自動検出し、そのタイミングに合わせたメッセージ配信を得意としています。
今回の連携により、その精度の高いターゲティングを紙DMでも実現。
小笠原氏は「最適な人に、最適な内容を、最適なタイミングで届ける“Why you, Why now”の実践が紙でも可能になる」と語り、“AI×DM”の新たなセールスモデルの可能性に自信を示しました。

【4】フリー株式会社 SMB事業部 マーケティングマネージャー・広川幸秀氏

クラウド会計ソフトで知られるfreeeでは、既に「パーソナライズDM」を活用した顧客コミュニケーションを実施。
アンケートを紙DMで配布したところ、オンライン施策の2倍以上のCV(回答)を獲得したとのこと。
「紙DMは“読まれること”を前提にできるからこそ、深く届くメッセージを伝えられる」と語り、既存顧客との関係構築における有効性を紹介しました。

導入のハードルも“テクノロジー”で乗り越える

パーソナライズDMの導入にあたっては、これまで「複雑なパターン分岐」「デザインの個別対応」「リスト管理の手間」などがネックとされてきました。
しかし、ラクスルは印刷・発送業務の自動化に加え、CRMやSFA、MAなど7つのシステムと連携し、これらの業務負荷を大幅に軽減。

営業チームは「マーケティングデータと連携した紙DMをワンクリックで送る」ことすら可能になっており、紙でありながら“デジタルのように運用できる”体験が整っています。

会場には“体験できるDM”も展示

会場内では、実際のパーソナライズDMの見本やノベルティが展示されていました。たとえばfreeeが実施したキャンペーン用DMにはアロマソルトが同封されており、開封した瞬間に「ちょっと嬉しい気持ち」になれる仕掛けが。

ほかにも「脱・ばらまき」のメッセージが印象的なオリジナルラベルのミネラルウォーターや、コンセプトを体現した展示資料も多数。
「DMは紙だけでなく、体験そのもの」──その言葉通り、会場全体がブランド体験そのものになっていました。

紙に戻るのではなく、“紙も選ばれる”時代へ

デジタル全盛の今だからこそ「あえて紙」という選択肢がより深く、心に届くのかもしれません。
ラクスルの新サービスは、紙DMをただの販促ツールから戦略的コミュニケーションチャネルへと進化させています。

“ばらまかれるDM”から、“待ち遠しくなるDM”へ。
これからのマーケティングは、紙の中にも“心に届く体験”を仕込む時代です。

今後の展望とキャンペーン情報

ラクスルは今後2028年までに連携サービス50以上、関連売上100億円を目標に掲げています。
また、2025年8月末までの期間限定で「パーソナライズDMの効果診断キャンペーン」も実施中。

既存のDMをプロの目線で無料診断してもらえる内容で先着10社限定となっています。

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